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再手術?

右目の白内障の手術をしてから、二か月近く経った。

もう大丈夫だろう、と思って、1日4回と言われている目薬も、昼間は持ち歩かず(要冷蔵なので、だめになったらいやだし)、一日3回でいいや、と思っていると、晩ごはんの時も忘れて、結局、2回だけになってしまったりしていた。

それがここ数日、右目の上の方に違和感を感じるようになった。なんだか上の方の視野がわずかにさえぎられているような、もしくは曇っているような気がするのである。

変だなあ、でも明日になったらよくなるだろう、と、気楽に構えていると、きのうになって、急に状態が悪化した。明らかに右目のまぶたの近くに違和感を感じるし、上の方の視野に何か遮るものを感じるのである。

「どうしよう」 私は寝ているときに腕で目を覆う癖があるので、それで目を圧迫して、移植したレンズが飛び出てしまったのではないだろうか。そんなことになったら大変だ。「再手術?」という言葉が頭をよぎり、不安が急に高まる。

あるいは、目薬をちゃんと差していなかったのがいけなかったのだろうか。ああ、やっぱり要冷蔵でも、いつも持ち歩いて、看護婦さんの言うとおり、一日四回させばよかった。

私はいまになって、後悔のあまり、目薬を一度に二滴さしたりした。目の上の方にも届くように、目薬をさしてから頭をのけぞらせたりもした。でも、それでも視野を妨げる何かの影は消えない。

明日は、絶対に眼科に行こう。きっと、『ああ、これは大変だ。どうしてこんなになるまで、ほっといたの?』と叱られるだろうな。でも、お医者さんなら、何とかしてくれる。ちょっと器具でつついて、飛び出かけたレンズを、元に戻してくれるかも。再手術にならないといいな。でも、やっぱりだめかも...。

夜になって、車を運転していると、車窓から見える街灯の灯りが、右目の方だけ、ぼやけて見える。ああ、本当にやばい。

私は、不安いっぱいで、寝床に入った。

翌朝、「もしかしたら寝ている間によくなったかも」という期待を持って目覚め、おそるおそる、鏡で右目の辺りを眺めてみた。

「ん、なにかあるぞ」

普段、あまりしげしげと自分の顔を見ないのだが、右目のまぶたのあたりに、細い黒い線が2,3本、見えるようである。あれは、まゆげ?

よく見ると、まゆげの一部が、村山首相みたいに長くなって、右目のまつげまで垂れ下がっている。先端は、どうやらまぶたに貼りついているようだ。目薬を拭き取っていないので、成分がのりのようになって、貼りついてしまったのだろう。

「もしかして、これじゃないか?」

私はさっそく、小さなハサミを取ってきて、この垂れ下がったまゆげを切り取ってみた。

すると。右目の上の違和感が消えた。視野をさえぎるものも、なくなった。

やったー!と喜ぶ気持ちと、こんなことってあるんだ、いつの間に、何でこんな長い毛が?という驚きと、毎日顔を洗ってお風呂に入っているのに、自分は何を洗っていたんだろう、という疑問が、一度に湧いてきた。

でもまあいいや。とりあえず目は問題ないみたい。命拾いをした気分だ。これからは目薬を、毎日4回さすぞ。


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Author : 藤坂龍司

2000年から、ABA家庭療育に取り組む親の会であるつみきの会の代表を務めています。自閉症の一人娘と妻と三人暮らしです。

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