東京定例会
今回うれしかったのは、個別指導の申し込みが5件もあったことだ。
個別指導というのは、参加を希望するご家庭が、会場にお子さんを連れてきて、通常10分~15分という短い時間ながら、親御さんが自らABAセラピーをして私のアドバイスを受けたり、私が途中から交代して(そのパターンが多い)、僭越ながらセラピーをして御覧に入れたりする、という定例会の定番企画である。
参加者全員が見守る中で行うので、私もだが、親御さんも勇気がいる(初期の定例会では、私が途中でおなかが痛くなり、トイレに駆け込んだこともある)。多少の恥ずかしさはあっても、それより、困っている課題について、私のセラピーを見て参考にしたい、という熱意が勝っている証拠だろう。だから、そういう熱心な会員さんが5人も集まって下さったことがうれしいのである。
講義は、いつもは(経費節減のため)私がするのだが、今回は行動分析学博士で行動ソリューションズ代表の冨樫耕平さん(BCBA-D)をお招きし、「子どものスキルの般化と維持」をテーマにお話をいただいた。
さすが博士だけあって、エビデンスに基づくしっかりした内容のお話だった。最後の質疑応答も、ABAのセオリーに則った的確な視点や対応策をすばやく提示されて、感心することばかりだった。
講義のあとは般化訓練。いつもは子ども連れの会員全員が少人数グループに分かれて、お互いにセラピーの練習をしあうのだが、今回は趣向を変えて、新人会員一人につき、東京支部の親スタッフが二人ずつついて、先輩としてセラピーをして見せたり、フィードバックをしたりしていた。私も見たかったのだが、見ているとつい口をはさみたくなるので、遠慮して部屋の外に出ていた。支部スタッフの皆さんの活躍が見れなかったのは、残念だった。
定例会が終わった後は、恒例のお茶会。武蔵小杉駅前の屋外テラスで、冨樫さんも交えて、楽しくおしゃべりをして過ごした。